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人は見た目が9割 (新潮新書) 
評価:
竹内 一郎
新潮社
¥ 714
(2005-10)
Amazonランキング: 2376位
Amazonおすすめ度:
面白いが,研究書ではなくエッセイ
あまり実のない話
すばらしい!
 本書は近年、大ヒットした新書の一つ。正直に言ってしまえば、「タイトル勝ち」した典型例の本だという以外にさしたる感想もない。古本屋にて105円で買った興味本位の読み手である私の姿勢も「まとも」とは言えないかもしれないが、それを差し引いても本書の内容が充実しているものと評価することはできそうもない。
 著者は全編を通して、人間関係においてノンバーバルコミュニケーション(非言語コミュニケーション)がどれほど重要な位置を占めているかということを訴えている。本書で紹介されている心理学者の説によれば、人間関係における言語の役割は7%ほどだという。つまりは残り90%以上が「それ以外の要素=見た目や雰囲気etc」で占められており、それに意外と気付かないのが我々人間なのだという展開である。

・では、どうすべきかについては読み取れない

 ノンバーバルコミュニケーションが人間の認識の多くの部分を支えているという主張は間違っているわけではないだろう。それが大切だというのも否定しない。だが、本書のタイトルは明らかに読者の認識をミスリードさせる危険性を孕むものと思う。読者に「人間は結局見た目だよ」と思わせるのは著者が本来求めるところでもあるまい。自己を開発し、向上させて精神的欲求を満たしていこうとする人間を嘲笑うかのようなタイトル付けには感心しない。人間の価値を判断する際に「実は9割が見た目である」などという論旨をどうして許容できようか。本書の帯に「理屈はルックスに勝てない」とあるが、そもそも人間を判断する基準として理屈重視かルックス重視かという「立て分けそのものが欠陥極まりない」ということを指摘しておこう。巻末辺りまで来ると「服装で人格も変わる」ようなことを書いている。服装は縁(きっかけ)に過ぎない。変わる本体は心である。なれば心のあり方の方を探求すべきであろう。このような指摘をするのも「当たり前すぎて」何か場違いに感じてしまうほどに本書の論旨はいびつである。

 擁護する点も考えてみる。これはあくまで読み手の想像力の範囲でしかないが、この本は恐らく著者の手を離れて編集部でタイトル・帯・世論への訴求方法を作られてしまったのではないだろうか。「人は見た目も大切」くらいのタイトルだと内容ともそれほど齟齬はないのだが、「人は見た目が9割」というタイトルは「タイトル自体で読み手を安直に誘導した」と難じられて仕方があるまい。
 思うに、著者自身が少なからず本書の成立過程(編集部の編集姿勢)に対して驚きを持っているのではないだろうか。「著者の意図するところと大分違うタイトルが組まれてしまった」とでもいうような。そんな気がするのである。
 あえて読むところとするならば、第7節の人間同士の間合いの取り方に関する部分を挙げておこう。本書は7節を読めばそれで十分である。
| 本ココ! | 08:31 | comments(0) | trackbacks(0)
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