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原因と結果の法則2 
「原因」と「結果」の法則2
「原因」と「結果」の法則2
ジェームズ・アレン, 坂本 貢一

『原因と結果の法則』(AS A MAN THINKS)の続編である。前作が思っていた以上に好評だったからか本作の登場となったのであろう。本書の帯には「前作「AS A MAN THINKS」(原因と結果の法則)よりもさらに深く、より実践的に、人生の真実を綴った」とある。裏表紙には「この宇宙は「思い」から生長しました。物質は、物質化された思いにほかなりません。」とも述べられている。

本質的には前作と大差ないが具体的実践に触れているようだ。「原因と結果の法則」が我々の生活にどう具体的にのしかかっているのかということを具体例を引き説明しており、明示的で理解しやすい。ソニーの創立者井深大氏が言っていたことを思い出す。「いい製品を作るだけではだめだ。それを人に知らしめることこそ重要なのだ(要旨)」と。アレンの哲学も哲学としての完成度自体は高いと思うのだが、その哲学を多くの人々がわかりやすいように説明する必要もあるのだと感じる。その意味で彼が本書で示している具体例は、彼の哲学を我々の生活に取り入れる上で重要な指標となるものである。多くの哲学のようにただ難しい理論だけ説明されても「そうなんだ」と思われるだけで、実際の哲学の役割が果たせてはいないケースが多い。より「実践的」にと帯に示されているが、確かに実生活に投影しやすいように工夫された内容と言えるのではないだろうか。 

アレン曰く、「けがれた身勝手な魂は、不運と不幸せをつねに自分に引き寄せ、清らかで情け深い魂は、幸運と幸せをつねに自分に引き寄せています。全ての魂が、それ自身と同種のものを引き寄せ、それと相反したものが引き寄せられてくることは絶対にありません。」
要するに心の作用(精神)が外界(環境)を決定付けるという理論である。「キレイゴト言うなよ」、「正直者はバカをみる」などとわが国では言われるが、アレンに言わせると本当の法則は「キレイゴト」の方であるし、「正直者が報われる」のは確実である、ということになるだろう。人間が構築した社会システムの中においてはキレイゴトや正直者が一時的に報われないこともあるだろうが、その根底を支えている「宇宙の法則」に照らせばその社会システム自体が原因と結果の法則により崩壊していくと見なければならないということではないだろうか。ところで「心」をきれいにしなさいとアレンは言うが、その方法はどうなんだということも我々は知りたいところである。その方法とは「リラクゼーション」であると彼は説いている。
「誰にも、またいかなる騒音にも邪魔されることのない、自分だけの場所を見つけ、そこで毎日、静かな時間を過ごすようにすることです。そのための時間を、朝と昼と晩にそれぞれ15分ずつとれれば理想的です。その場所に入ったら、まず快適な姿勢をとり、つづいて、自分の心を、自分に不安をもたらしているものから遠ざけ、過去の幸せな出来事に集中して向けることです(中略)その良いことに意識を集中させることです。」
ここでリラクゼーション内容の全てを言い尽くすことはできないが、この手段だけで「良い心」を得ることが出来るかということに私は今のところ懐疑的である。法則の存在に対しては支持するが、法則に近づいていく手法に関してはより良いものが他にあるように思う。パンチ力不足といえばいいのだろうか。しかし、それ以上先を求めるとやはり哲学世界から信仰世界に入らざるを得ないのだろうか。彼自身も本書の中で「真の信仰に目覚めよ」と述べているが、この意味は宇宙には厳然と「原因と結果の法則」があるということを信じなさいという意味であろうと私は解釈している。

彼は原因と結果の法則をマクロ的な事象としても解釈している。「国家的な出来事は、国民の思考エネルギーが外部に現れたものに他ならないのです。戦争、疫病、飢饉といったものは、誤って導かれた国民全体の思考エネルギーの集合点です。それらは、破壊が「法則」の代理人として足を踏み入れる、ネガティブな国家的思考エネルギーの集合点に他ならないのです。よって、戦争を特定の人物、あるいは特定のグループの責任だとする理論は、はなはだしく馬鹿げています。戦争は、国家的な身勝手さの最悪の現れにほかならないのです。」
国策がどのように向かうかは日本に関して言えば我々が選挙で選んでいる人が国会で決めているわけであるが、その実は「国民性」がその舵をとっており、換言すれば「国民の持つ哲学・思想・信条・宗教」のエネルギーの集積点が国家の現況であると考えなさいということなのだろう。日本の対戦当時を考えるとあながち外れているとは思えない。天皇・軍部の責任は如何との議論があるが、国家神道で思想統制された国民全ての思考停止状態が戦争を長引かせて、国力の低下を招き、最終的な結果はご存知の通りとなった。これを我々後世の人間がどう捉えるかで未来は変わってくるのである。天皇制がいけなかった、明治憲法がいけなかった、軍部がいけなかった、外国のスタンスがいけなかった、という側面もあるだろう。しかしその全てを人間の外界に求めるのではなく、そうした当時の日本の姿を容認せざるを得なかった国民の精神の惰弱性にまで原因を求めるべきではないのだろうか。恐らく、そうした思考性を国民を持たなくてはいけないということをアレンは述べているのではないだろうかと思う。 

様々なパラドックスに貫かれてしまっている社会を見渡す時、本書『原因と結果の法則』は己を見つめなおす絶好の機会になるかもしれない。この己の集積の結果が社会であると仮に認識するならば、平素の暮らしや実践の中での自分の役割を再認識し、価値的な行動を身近な所から起こしていくきっかけともなろう。「THIHK GLOBALY ACT LOCALLY」の時代であると私は思っている。本書の内容を支持するかどうかは別として、精神が環境に及ぼす影響を説く理論として一読に値すると言えるのではないだろうか。
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ジェームズ・アレン『『「原因」と「結果」の法則(2)』
『「原因」と「結果」の法則(2)』 ナポレオン・ヒル、カーネギー、オグ・マンディーノなど現代成功哲学の祖たちに大きな影響を与え、大ベストセラーになった『「原因」と「結果」の法則』 それよりもさらに深く、実践的なのがこの本です。●「悪いこと」は・・・あ
| 癒し研究所 | 2005/12/26 7:03 PM |
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